作業ブログ
プジョー206&307
プジョー206エンジン不調でお預かりいたしました。症状といたしましては、アイドリング時の振動と加速不良です。
現象を確認しますと、点火系の不具合により1気筒が正常に作動をしていないような状態です。
こちらのエンジンのイグニッションコイルは、ダイレクトコイルなのに4気筒分がひとつにまとまっているという不思議な構造!
どのシリンダーなのか調べる必要がありません(笑)
早速、部品を手配して作業完了です。
引き続きまして、こちらは同じくプジョーの307。
助手席のマットが水びたしとの事。
調べますとヒーターコアのパイプからクーラントが漏れています!
車内の水漏れの修理の時、最悪の場合ダッシュ周りを全て外さないと出来ない場合が多々ありますが、
こちらの307の場合、ヒーターコアが意外と簡単に外れそうです。
外れました。全ての車がこういう構造だととても助かります。
今回はこちらのパッキンとパイプを取り替えます。
濡れていたところは、きれいにして取り付けます。
終了したところで並べてみました。
またのご利用お待ちしております。
NISSAN INFINITY Q45 オイル漏れ修理
最近めっきり見かけなくなったインフィニティQ45をお預かりいたしました。
エンジンはバブル絶頂期のV型8気筒4500ccです。
今回は、エンジンのオイル漏れの修理のご依頼で、漏れているのはエンジンの左側バンクのヘッドカバーからのようです。
ヘッドカバーを外すにはエンジンのサージタンクが邪魔になります。無事に取り外すにはいくつかの難関があります。
EGRのパイプはかなり錆ていましたが、何とか無事に外れてくれました。
この手のゴムホース類もすっかり固くなってしまい、無理に力をかけるとすぐに割れてしまいますので慎重に・・・
何とか無事にサージタンクが外れました。
さすがに8気筒エンジンのサージタンクは重いです!腰にきます!
不思議な並び方をしたインテークマニホールドです。 スペースの問題なのでしょうか?
しかし、シリンダーヘッドの中はかなりきれいな状態でした。きちんとメンテナンスしていた事が伺えます。
こちら側もホントきれいです。
後は腰痛と戦いながら戻していけば
完成です。
この車がデビューした頃に、ちょうど初代セルシオがデビューしたので、販売の面では失敗したかもしれませんが、
今後、4500ccのパーソナルカーは、もう日産から出ないかもしれませんので、貴重な車です。
こうやって長い間大事にされている車を見ると、お手伝いをしたくなります。
ポルシェ957カイエン GTS
異音はどうやらベルトの音のようです。
しかし、ベルト自体は新しい様子なので、プーリーの点検を行います。
早速ベルトを外して手で回してみるとアイドルプーリーは問題が無さそうなので、
続きましてテンショナーを点検すると、ダンパーからオイルが滲んでテンションがかからない状態でした。
部品入荷後取り付けまして無事作業完了。
ご一緒にエンジンオイルの交換をご用命をいただきました。ポルシェといえば定番のMobilの5W50をセレクト。
滑らかなフィールと高速走行時のエンジン保護に効果を発揮します。
この車、ただのSUVなどと思ってはいけません。
こちらのカイエンGTS 4,800ccのV8エンジンで最高出力405ps!
マフラーからの排気音も本格的スポーツカーのそれ!
しかも6速マニュアルなのです!
レガシィ BL5 カロッェリア CYBER NAVI VH0099取り付け
スバルレガシィBL5 ナビ取り付けのお話をいただきました。
今までは小さなオンダッシュタイプで我慢をしてきましたが、そろそろ入替をお考えとの事。
しかしこちらのお車、純正のマッキントッシュのオーディオが装着されていますので、ナビの音声をそのままスピーカーには取付できないなど
色々と問題点があります。
お客さまのご要望は、「今までどうりのマッキントッシュの迫力は失いたくない。」との事。
なかなか難しいお話でしたが色々と調べていくと何とか取付は出来そうです。
しかし、こちらのお車にはナビを収める2DIN のスペースがありません。
そうなるとこの車に取り付けられるインダッシュナビは、おのずと限られています。
お客様と相談をして決めたのはpioneerの最上級モデルVH0099S!
取り付けの際には専用のフェイスキットが必要です。ナビの本体はさらに別の場所が必要です。
そしてこちらの商品が、サイバーナビとマッキントッシュをつなげるアダプターキットです。
ナビ本体はステーを自作してグローブボックス内へ取り付け。
写真を撮り忘れましたので、いきなり終了していますが、実はそれなりの苦労がありました。
カ、カッコいい!
これがクルーズスカウターモード!
お客様が使った感想は「ナビを見たまんまで運転ができちゃう!」との事。(笑)
もちろんナビ側の音声も、今迄通りにマッキントッシュを通した状態なのですごい迫力!
ミュージックサーバーを利用すればCDを入れ替えるという手間からも開放されます。
BLのレガシィで、マッキントッシュが装着されていて、ナビをあきらめている方は是非ご相談ください。
R33タイプM コーティング
長い間放置していた33スカイラインのタイプMの、車検のご依頼がありました。
車検の前に高圧洗浄をかけてみたのですが、こびりついた水垢は全然とれませんでした。
お客様にご一緒にコーティングをご提案。
外装にキズ等はあまり無いので、磨けばかなりキレイになるはずです。
コケが・・・
噴射した後が・・・
屋根も当然・・・
スポイラーの裏側もコケが。
これは相当手ごわそうです!
まずは隅々までキレイに水洗いを行い、その後鉄粉をトラップ粘土で取り除きます。
ゴシゴシ。
再度水洗いが済んだらマスキングを丁寧に施します。
マスキングが終了したら、超微粒子のコンパウンドをポリッシャーを使って磨いていきます。
塗装のクリアー部分の小さなキズや汚れを、削り過ぎないように注意しながら磨きます。 段々艶が戻ってきました。
磨きすぎてしまうと、クリアーの下の白い塗装部分までけずってしまうので、やり過ぎないようにします。
屋根にも艶がだいぶ戻ってきました。
下地作りが仕上がりを左右しますので、丁寧に丁寧に。
リヤスポイラーは結局取り外しました。
ボンネットのウォッシャーノズルは取り外してから磨きます。
ボンネットはもう艶々です!終了したら再度水洗い。
磨き終えたら、いよいよコーティング剤を塗りこみます。当店はガラス系のコーティングを使用しています。
今回の塗装はホワイトですので、撥水系のコーティング剤を使用しました。濃色の時は親水系の溶剤を使用します。
塗りこみの際は、かける力はなるべく均一にして平行に塗り込みます。
屋根も塗り込みが終了しました。見違えるような輝きです。
ボンネットもテッカテカです。
コーティングの撥水効果は条件にもよりますが約1年。コーティングの被膜の持続期間については約3年です。
お預かりした際の状態とは全然違う車のようです!
元々、キズが無いお車なので本当にキレイに仕上がりました。
スポイラーの裏側ももちろん仕上げてあります。
夜になってしまったので、艶が分かりずらいですがピカピカです。
軽クラスの新車の場合磨く工程は必要ないので3万円~
磨きの工程が必要な場合は普通車クラスで6万円~となっております。
お問い合わせを是非お待ちしております。
W221ロリンザーカスタム
W221御注文いただきました。その後カスタムのお話もいただきましたのでご紹介いたします。
程度の良いW221のS500の前期型の物を、なるべくお安くオークションで落札して、ロリンザー仕様にカスタムを
行いたい。とのお話をいただきました。
とりあえず18年式の法人ワンオーナー車が見つかりました。
しかも走行約20000㌔です!
こちらをベースにカスタムをしていきます。 少しもったいないような気もいたしますが・・・
今回のご依頼はベンツのカスタムの定番ロリンザーです。
ロリンザーの特徴といえばなんといってもフロントフェンダーです。
なのでここの仕上がりにはこだわっていきたい所。 まずは取り外し大まかにフェンダーのダクト部分を切り出します。
この部分にFRPのダクト部分を取り付けます。
フェンダーの取り付け部分は残しつつ、段差にならない様に加工していきます。
ロリンザーはこの部分がキモなので、フィッティングは慎重に進めていきます。
大体のカットはこのような感じです。再度フェンダーを取り外してFRPを接着です。
パネルボンドの強力接着剤を塗りまして。
FRP側にも塗りまして。
合体!
このまましばらく置いておきます。
左のフェンダーも同じように加工していきます。
結構な隙間が・・・
こちら側も仮止め、加工を繰り返し
こんな感じに。
取り付けてみると「オオッ!」て感じですね。
ここからは職人芸です。パテを盛っては削りを繰り返し。
徐々に段差を無くし、形を整えていきます。
かなり仕上がってきました。
元々のFRPの部分には無かったプレスラインも作りフェンダー右は加工終了。
塗装が入るのがすごく楽しみです。
左側も右側同様に加工をしていきます。
この作業が終わるまでに2週間以上かかりました。
決して仕事が遅いわけではありません。丁寧に仕上げたからですよ(笑)
続いてフロントバンパーのフイッティングです。
とりあえず仮組み。かなりイイ感じです。
が、近くで見ると細かいところがかなり粗いです。
純正のバンパーサポートはそのままでは取り付けられませんので、かなりの加工が必要です。
取り付け位置がずれてしまうとカッコ悪いので、慎重に位置決めを行います。
そしてこのバンパーの一番の問題は左右のダクトの部分です。
デイライトの取り付け部分として、梱包されていた部品なんですが、
まさかのクオリティー!
裏側には発砲スチロールがむきだしの部分まで(笑)
ダクト部分は黒の塗装で目立たなくなるとはいえ、フロントバンパーは車の顔です!顔は命です!
ここはお客様と相談をさせていただき、こちらの部品は処分して、違う方法でデイライトを取り付けることに。
お客様の希望は、デイライトのメッキ部分を活かして欲しい。とのご要望でしたので、
ここは純正品の様に、プラスチックのメッシュを使って新しくダクトを作ってみることにしました。
これがうまく決まればかなりイイ感じになるのでは。
とりあえず仮付けしてみました。
どうでしょう?個人的には全然イイ感じになったと思いますが。
問題はデイライトとバンパーの間にできる隙間をキレイになくす事です。
こちらも、パテの盛り削りを繰り返しまして、仕上げていきます。
およそこんな感じでしょうか。
もう一つの問題点がロリンザーのエンブレムの入る部分
金型の抜きが悪いのか、ガタガタです(笑)
どうしたものか悩みましたが、ここはやはり手を抜いてはいけない部分。
埋めちゃいました!
しかーし!
復活しました。(笑)
オオーッ!ピッタリです!
ひと回り大きくしてフィニッシュ!ここまでキレイに出来るとは!
埋めたかいがありますね(笑)
細かい部品もキレイに収まるように仕上げていきます。ヘッドライトのウォッシャーノズルのカバーも隙間が広すぎなので
機能は損なわないように。
かつ出来るだけ綺麗に仕上げていきます。
形が整えばフロントバンパー終了です。
リヤバンパーはマフラーをロリンザーではなく、AMGの異形角デュアルを取り付けるので、バンパーとマフラー出口
とのクリアランスに気を付けながらフイッティングしていきます。
フイッティングが済んだらリヤマフラーを切断。
クリアランスの調整は、マフラーサポートのネジ穴を大きくし、動かせるように加工したり、ステーを曲げたりして調節。
マフラーの出づらも、お客様とよく打ち合わせを行いながら決めました。
ボディパーツのフイッティングはこれで終了。
塗装に入る準備をしますので、再度取り外し。
車両はブレーキキャリパーの塗装の為リフトアップ。
ブレーキキャリパーは取り外しキレイに洗浄。表面は滑らかになるように磨きます。
キレイにするだけでもこんなにも違いが。
左右ともキレイになりました。
リヤのサポートはゴムパーツは無いので洗浄液の中に着けて真鍮ブラシでガシガシ洗います。
リヤキャリパーも終了。塗装に入ります。
お客様の希望は定番のレッド。ロゴは「Mercedes-Benz」のご依頼。
クリアーを何度も重ね吹きして乾燥させます。
ツルツルテカテカになりました。
乾燥させている間、車両側はヘッドライトとテールライトをお客様持込の後期型へ変更します。
まずはヘッドライト。全然悪くは無いのですが、比べてみると やはりひと昔前の印象が・・・
取り付けてみるとこんな感じ。
スモール点灯でこんな感じ。
更にフラッシャー点滅でこんな感じ。もう圧倒的に後期型ライトでしょ!
テールランプもインストール。フルLEDなので断然高級感が出て、新しい感じになります。
ブレーキキャリパーも完成!
ブレーキパットはDIXEL製の低ダストタイプをチョイス。
アルミホイルから覗く赤いブレーキキャリパーってやっぱりかっこいいですよねー。
リヤキャリパーも取り付け完了。
左右フェンダー 前後バンパー 左右サイドステップ リヤスポイラー 塗装中です。
エンブレムの所もバッチリ。
下地処理が終わったらいよいよ色入れです。
フロントバンパー
左フロントフェンダー
右フロントフェンダー
デイライトの取り付け部分
フロントバンパーのエンブレム。こだわった部分がきれいに仕上がると気持ちがいいですね。
いよいよ取り付け。今までの苦労が水の泡にならないように慎重に進めます。
カスタムで一番楽しい時間です。
フロントバンパー!
う~ん。われながら見事な出来映え(笑)
メッシュの部分もイイ感じ
フィッティングもピッタリ!
フェンダーのプレスラインもバッチリ!
こちらのダクトのメッシュは黒のアルミ製。
リヤバンパー・リヤスポイラーも取り付け。リヤバンパーは今時のディフューザー風に下側をブラックで塗り分けました。
更に、その下側は白か黒かシルバーかを相談した所、お客様より「白!」との御指示がありましたので白でペイント
スクエアタイプじゃない出口もバッチリ。とてもバンパーにマッチしています。
車高はロワリングキットで調整。リヤは少し下がりすぎでしょうか?再度調整。
ミラーカバーも後期型風のタイプに交換。
いよいよ最後の仕上げのホイールですが、
定番のロリンザーRS-9やRSK-6も、もちろん似合いますが、ここはあえてその定番をはずして、
HYPER FORGEDをセレクト。こちらのメーカーはクオリティが違います。
特にこのHF-C7!
デザインがいいのも もちろんなんですが、
なんといっても美しいんです!鍛造ならではの仕上げの美しさが他のホイールとはちょっと他とは違うんですよねぇ~。
ただしフルオーダーなので納期と高価なのが難点なんですが・・・ただ待った分だけ、届いた時の喜びは倍増!
ベンツSクラスのようなエレガントな車両にはこういったホイールがとても似合うはずです。
フロントは20インチの9Jセミコンケーブ。
リヤは同じく20インチの10Jのディープコンケーブ。
特にリヤのディープコンケーブは、イキすぎてない所がエクセレント!ちょうどいい感じっす。
いよいよ完成です。 時間はかかりましたが(2ヶ月!)納得のいく仕上がりになりました。
フロントのデイライトにもこだわった甲斐があります。
リヤビューもとてもエレガントですっ!
個人的にはこの辺のアングルが一番かと・・・
サイドビューです。
リヤバンパーの塗り分けもとってもイイ感じ。
今回はとても良い経験をさせてもらいました。是非大事に乗り続けてくださいね。
W210オートマ故障
W210のE250が、スピードが出ないとの事でお預かりいたしました。
試運転をした所、2速か3速に固定していてエンジンは吹けきっているのにスピードが出ないようです。
色々調べていくと、オートマ内部の故障の疑いが強いようです。
お客様と打ち合わせた結果、「なるべく費用は抑えたい。」との事でしたので、
お時間を頂いて内部を分解点検して、必要部品のみの交換で対応する事にしました。
まずはATFを抜いてオイルパンを取り外します。
オイルはかなり汚れています。
バルブボデーを外してみました。こちらのエレクトリックプレートが壊れやすく、しかもここが壊れると3速固定になるようです。
現状を点検していくと、エレクトリックプレートで間違い無さそうですので、部品を手配。
部品が届くまでバルブボデーをキレイに洗浄します。
届いたところで御取り付けです。
こちらの突起部分がセンサーになっていて回転数が拾えなくなるようです。
順調に進んでいきましたが実は最後の最後で・・・
オイル量を測ったところ。
あれっ!まさか!マジか!
ギャー!レベルゲージの先端が折れてしまいました!
これを取り除くのに一番手間がかかりました。右側バンクのエキゾーストフロントパイプ・ミッションマウントを外し
何とかゲージのガイドの取り外しに成功。無事救出に成功しました。
オイル量点検後試運転を行ったところもう絶好調です。 シフトフィーリングもかなりイイ感じ。
最初は高額修理のおそれもありましたが リーズナブルに抑えることが出来ましたのでお客様にも喜んでいただけました。
#050
E46 エンジンマウント交換
信号待ちなどでシフトをDレンジに入れてブレーキを踏んでいると、ガタガタとダッシュあたりで音が出ているので
点検しました。
ダッシュ回りを色々と点検しましたが解決せず、もしやと思いエンジンマウントを点検すると
結構いたんでいます。車歴年数も10年以上になりますので、そろそろ交換時期のはずです。
とりあえず部品を手配して外してみると・・・
実は・・・ ポロリ。
こんな事になっておりました!
ポロリしていない方のエンジンマウントも、見事につぶれています。
ついでにミッションマウントもつぶれていましたので交換しました。
交換後、試運転を行うと もう全然違います!
新車のようなフィーリング! ますますドライブが楽しくなります。
E46にお乗りの方には是非お勧めの作業です。
#049
フェラーリ360 MODENA
FERRARI 360 MODENA をお預かりいたしました。
大きな作業ではなかったのですが、そこはやっぱりフェラーリです、色々と注意を払っての作業になりますので
それなりのお時間がかかりました。
作業の方は右のドアが内側から開かないとの事。
早速、内張りを外していきます。
外すのは難なく終了。
インナーハンドルからドアロックにつながるワイヤーが伸びているようです。
部品を入手して交換。納期はわずかでしたが、価格はさすがでした!
せっかくの機会なのでリフトアップしてみました。アンダーフロアーは丸ごとカバーに覆われています!
カバーを外すとエンジンが見えます。 オイルパンのないドライサンプなので クランクシャフトの位置が
すごく低いところにあります!
3600ccのV型8気筒エンジンは1気筒あたり5バルブの40バルブで最高出力は400PSを8500rpm!!で発生する
そうです。オーラが違います!
エンジンルームも実に美しいです。
いい経験をさせてもらいました。
#048
SAAB900
実はかなり以前からお預かりしているのですが・・・
SAABなんです。お預かりする前からうすうす分かってはいたのですが、
実はSAABは経営破綻しており自動車を製造していない為、純正部品の手配が極めて困難なんです。
しかしお客様はとても大事にしており、こちらとしても何とかお答えしなくてはなりません。
時間はかまわないとの事でしたので、ご依頼事項を一つ一つ調べてゆきます。
まずはエアコン。風量がかなり弱く、効きも悪く 切り替えレバーを動かしても足元からしか風が出ません。
車内のダッシュを一部外して点検した所、レバーがまわすロッドのユニバーサルが固くなって外れており、
切り替えられない事が判明しましたので、ユニバーサルジョイントをグリスアップ。
見事に動かすことが出来るようになりました。
続いてコンプレッサーを点検するとコンプレッションはかなり弱くなってきています。
これは交換をするしか無さそうですが部品は・・・
大丈夫でした!国内にありました! レシーバータンクも入手。
さっそく取り外して交換です。
交換自体は割りとすんなり行きました。
しかしこちらのSAAB なんとエンジンが後ろ向きに乗っかっています!
つまり、 こんな感じなんです。
最近の車では考えられないパッケージングです。
後は風量の弱さを点検します。
元々寒い国の車なのであまりエアコンは効かない様な気もしますが、とりあえずエバポレーターを点検します。
エバポレーターはこちらの黒いボックスの中です。取り出してみますと・・・
出、出ました。これでは風量が弱くても当然かと・・・
こちらの汚れは丁寧に落とします。
かなりきれいに落ちました。これなら充分再使用出来そうです。
残りの作業はこちらのコンバーチブルの幌部分が、イタズラされて傷が付いてしまったとの事。
車両保険にご加入されていましたので、保険の対応が可能なんですが、部品の方はさすがに国内には無い様で、
本国オーダーを入れてみたのですが、部品屋さんの回答は「生産廃止」との回答。
近所のシート等の修理屋さんにも問い合わせて見たのですが「無理です。」とのお答え!
こうなったら自分のネットワークを駆使して、手当たり次第に相談した所、ついに見つけました。
しかもそんなに遠くない所にお店があるじゃないですか!
早速相談をした所、やはり国内や本国は製廃ですが、アメリカにはオーダー出来そうなお答え。
さすがオープンカーの国アメリカです!
オーダーメイドになるのでお時間はかかりそうですが、何とか目処がたちました。
ただ、開閉させるための油圧シリンダーがかなり弱っており、途中で止まってしまう為交換したいのですが、
こちらの部品は、国外にて現物修理になってしまい納期が約3ヶ月との事。
ついに先日戻ってきましたが、季節はすっかり変わってしまいエアコンの必要ない時期になってしまいました。
今回は色々と勉強させていただきました。新しい業者様とも仕事ができましたので、とてもよかったです。
お客様にも御大変満足いただけました。
「まだまだオシャレに乗り続けます。」との事でした。
#047